駅前にて集合写真 |
この山は大月市選定の「秀麗富嶽12景」の一つで、富士山の眺望がすばらしく、秋の紅葉を見ながら富士の雄姿を眺めようということである。
参加者は田崎リーダー以下特別参加の女性1名が入った8名である。中央線・初狩駅に集合し、ここから出発という計画だ。
この山の標高は約千メートルであるけれど、初狩駅がすでに高い地点にあるので、実際の登山はその半分くらいだ。したがって、いわば初心者向きの山だろう。
中央線下り電車で高尾駅を過ぎると、日曜日でもあるためか車内には登山客が多く乗ってきており、集合場所の初狩まで行く間にすでに登山気分になってくる。隣の席のグループも別の山に登るとのことで、線路に沿っている川は相模川の上流の桂川であること、川の渓谷に懸かった日本三奇橋の猿橋という珍しい構造の木造りの橋があることなどを教えてくれた。三奇橋とは岩国の錦帯橋、徳島県西祖谷山村のかずら橋、そしてこの猿橋であるという。
登山の前に、大月市には12もの名山があると聞いており、一つの市に名山がそんなに多くあるのかと驚いていたが、現地の観光案内のチラシには写真入りの12の山からの富士山の眺望が載せてあった。なるほどさすがは山梨県なんだなと感心した。
初狩駅前で準備体操をして、登山を開始。歩き始めてほどなく山の入り口である。どこもそうなのだが、ここでも急な道は一人が通れるような狭い山道だ。今回の登山計画書を作った林さんが適当なペースでグループを先導した。
登山道入り口掲示板 |
途中のスギやヒノキ林の緑、赤や黄色に紅葉したモミジその他の雑木林が互いに混じり合って生えており、これが道々で変化してゆくところが実にきれいで我々の目を楽しませてくれる。登山の後半には雑木林が多くなり、さまざまに色づいた葉が林全体のまだら模様を描き出し秋の良さを伝えてくれる。あぁ、来てよかった。
小休止 |
登りの途中で道が男坂と女坂に分かれた所に来た。先導の林さんは緩やかな登りの女坂の方を選んだ。頂上近くで二つの道がひとつになるのだが、この地点で下を見ると男坂の険しさがよくわかる。林さんはメンバーの様子を考えて楽なルートをとってくれたのだ。
頂上での集合写真 |
電車で隣り合った人が高川山の頂上は狭いので混んでいるときには頂上に立つのは順番待ちだと言っていたが、来てみると聞いたほど狭くはなく、岩がところどころにあり、でこぼこしているが、4,50畳くらいの広さはあるようだ。
待望の富士山はどうか。
この日は晴れていたが、やや仰角に見る富士の頂上付近には雲が掛かっていた。が、次第に頭の部分が見え始め、やがて雲を裾にしてきりりとした姿がよく見えてきた。気品と風格が感じられる。雲が我々のために遠慮してくれたのだ。よかった。来た甲斐があった。
頂上より眺めた富士山 |
正午に近い。
ここで昼飯をひろげた。富士を見ながらメンバーそれぞれ弁当を食べた。しばらくすると温かい焼酎のお湯割りが廻ってきた。やはり佐竹ふみ子さんだ。いつも重いビールを背負って来て皆に振舞うのだが、今日は寒いので、持ってきた携帯コンロで湯を沸かし作ったのだ。こんな場所で焼酎のお湯割りがご馳走になれるとは!みな感謝感激である。
落ち葉の中を下山 |
下りてゆく道すがらところどころに鮮やかな赤く染まったモミジがあって、そんな場所で一服しながら下った。山道には25センチほどの大きな枯れ葉がたくさん落ちていたが、訊くと田崎さんと小宅さんが葉の形から朴(ホオ)の木だと教えてくれた。枯れ葉の細かい特徴まで説明してくれる。そのつもりで高い木を見てゆくと朴(ホオ)の木がたくさん生えている。 あとで辞書を見てみるとモクレン科の落葉高木、葉は大型卵形、枝先に大輪の白花、材は軽軟で下駄・器具の柄・椀など用途は広く、葉は古くは食物を包むのに用いた(朴葉焼き、朴葉味噌など)。
紅葉をバックに |
予定の電車に乗って大月駅で下車。下山途中で予約した和風レストランで反省会。この店で落ち着いたところで、すっかり気分が開放され、和やかな休憩になった。
ここで次の山は12月の冬至頃で高尾山でのダイヤモンド富士を眺めるという計画が田崎さんから皆に伝えられた。
そして予定通りの時刻に大月をあとにした。
今回の高川山登山は天候に恵まれ、また、皆様のお世話を受け、楽しく無事に参加できましたことに感謝いたします。
備考)写真の上でクリックすると大きな写真が見られます。