タイトル:第11回山遊会行事 陣馬山花見登山の報告

文責:36学電 小宅 仁

 計画実施日の1週間ほど前から、天気予報は芳しくなくやきもきしておりました。しかし、いつもの粘りが功を奏したのか,出発前日午後の予報では曇り時々雨で、昼間の時間降雨量0%となり実施に踏み切ることになりました。雨天の場合の対策など立てていたのが必要なくなり、山口登山リーダー共々ほっと一安心と胸をなで下ろし、神のご加護と改めて天を仰いで感謝した次第です。

 平成18年4月8日(土)目覚めも良く飛び起きて、意気揚々と高尾駅に到着。中央線甲府行き(8:20発)に乗り換えたところで、全員8名が同じ車両に乗り込むこととなり、早くも出欠確認完了。
 藤野駅では、山口リーダーの指導のもと、全員でストレッチ運動をヨイショコラショと済ませ、愈々出発(9:02)と相成りました。
 藤野駅から落合地区にある登山口までは、約2キロの一般舗装道路であるが若干起伏があり、助走には適当な道程です。沿道を包む里山は、まさに色とりどりの花々に飾られ、十二単で着飾った高貴な女御の集いのようで絢爛豪華でした。カタクリの花、花だいこん、黄色のタンポポ、スミレの花、レンギョウ、それに混じって山吹の花が顔を出し、印象的な色の花桃、そして圧巻は桜が満開と郷の花々の大歓迎を受けてのアプローチとなりました。

 愈々落合地区からの登山となり、"一ノ尾"尾根ルートに取り付き登山開始(9:20)。山桜が所々で目を楽しませてくれる登山道を登り始めましたが、15分も経つと熱くて堪らなくなり、総員着込んできた衣服を脱ぎ、半袖の人も出てくる始末です。
 リーダーを先頭に2番手が兼子(38年電気)さんで、しんがりが田崎(32電気)さんとなる縦列を組み、足取りも軽く順調に高度を稼いで行きます。途中からは何故か兼子さんが先頭に躍り出て、日頃の訓練の成果を示し、皆を驚嘆させたのは頼もしい限りでした。小生は昨年暮れに捻挫した右足膝付近の靱帯をかばいながらの登山となりましたが、医者に絶対に着けて登れといわれたサポーターのお陰で、何とか順調に付いて行けたようでした。

 天候上ひとつだけ心配だった前線の通過の時がやって来ました。和田集落からの登山道との合流地点を過ぎた辺りから、ポツリポツリと小さな雨粒が落ちてきました。頂上に着いた頃には少し雨粒も大きくなりましたが、全員陣馬山頂上の標柱(857m)にタッチし(11:30)山小屋に駆け込み、本降りからは辛うじて免れ、清水小屋に無事到着となりました。早速、生ビールの中ジョッキで咽喉を潤し、名物のけんちん汁で腹ごしらえをし、満腹になる頃には沢山の登山者も到着して山小屋も大繁盛。
 清水小屋の女主人(87歳)は、残念ながら本日は天候が思わしくないとのことでお休みとなり、跡継ぎとなる甥の男性が世話をしてくれたのですが、女流画家の女主人にそっくりで人が良く、温かいお持て成しを受けました。本当に気持ちの良い山小屋での会話でした。

 雨が未だ完全に上がっておらず心配でもあったので、雨具に身を固め頂上で記念写真を撮り出発することとなりましたが、撮影中に雨が上がり神のご加護を改めて感じたひと時でした。山頂を出発(12:30)し明王峠に到着する頃(13:10頃)にはすっかり雨もあがり、雨具を脱ぎ身軽になり山野草や山桜、アセビ(馬酔木)などを愛でながら下山。
 下山路での馬力も変らず、兼子さんが相変わらず先頭に陣取り、隊列を最後まで引っ張る元気で、日々の訓練の成果を遺憾なく発揮した登山となったのは素晴らしいことでした。

 与瀬神社に辿り着き(15:00)無事下山できましたことの感謝の拝礼をし、幾ばくかのお賽銭を捧げて、次回の神頼みを祈念し安堵。しかし、この与瀬神社の参道の階段は厳しく、安堵も出来ず数百段の手摺り無しの階段を、肝を冷やしながら下りたのは、将に高名の木登りの教えを改めて思い出させてくれました。
 参道の階段を下りた満開の桜の大木の下で、山口リーダーの指導で整理体操のストレッチを行い、登山の完了(15:12)となりましたが、相模湖駅までの150mほどの路地もまた花々で埋め尽くされており、山茱萸(サンシュユ)やミモザが咲き誇り最後まで花に囲まれた登山になりました。
 締め括りはなんといっても恒例の山祝いですが、駅前角の食堂が改築中で、近くの蕎麦屋?さんに入り、 ジョッキを傾け日本酒に酔い車中の人となりました。全員乗り越すことも無く効率的に帰宅できたかは残念ながら調査未了です。

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山頂お馬の前での写真 山頂標識の前での写真 見晴台より相模湖を望んでの写真 カタクリの花の写真 里山の桜の写真
雨上がりの山頂お馬の前にて 陣馬山山頂標識の前にて 下山途中見晴台から相模湖を望む カタクリの花 里山の桜

元気な兼子さんの詠める歌 一首

   山小屋の けんちん汁とビールもて
         雨あがりまつ 陣馬山頂
 ミモザとはフランスの花の名前とぞ
          流す紙なら知りておりしも


参加者:
田崎 耕八(32電気)、 小宅  仁(36電気)、 兼子 八郎(38電気)、 小林  渡(38電気)、 新沼 厚生(38電気)、 小森 廣樹(42機械)、 山口 良治(44精密)、 林 昭彦(特別会員)
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