第18回山遊会行事 入笠山フラワー登山&編笠山登山実施報告 2007年7月1日〜2日

文責:兼子 八郎(昭38学電)

今回は花の百名山に数えられている信州富士見の入笠山(にゅうかさやま・・と重箱読みします)(標高1,955m)ハイクと八ヶ岳連峰の最南端に位置する編笠山(標高2,524m)登山を行いました。
 企画リーダーは田崎さんと小宅さんですが、静岡支部から参加された前田さんを含めて7名と小ぶりのパーティです。

1日目 9:45にJR中央線組4名とマイカー組3名が富士見駅で落合いました。この駅は標高955mで、JR中央線の駅では標高が最も高い位置になるそうです。JR組みがマイカー組に分乗し、富士見パノラマリゾートのゴンドラ麓駅に向け出発。ここからゴンドラに乗ると、ゴンドラの下方にはマウンテンバイクで急斜面を下る人達がみえました。そうこうしているうちに、わずか10分程で750m位の標高を稼ぎ、山頂駅(標高1,770m)に到着しました。
 10:35 山頂駅を出発し、程なく入笠湿原に着き、クリンソウ、あやめ、スズラン、ウマノアシガタ、マイヅルソウなどの草花やズミ、レンゲツツジなどの落葉樹の花などを愛でつつ、たっぷりと写真に納めました。写真好きの小林さんが参加していたら三脚を拡げるだろうななんて言いながら・・・。このあと200mばかりの標高を1時間かけてゆっくり登って入笠山頂上へ。パノラマ360度が売り物の入笠山頂上でしたが、あいにくの曇天で視界はイマイチ。されど全員参加の証拠写真をぱちり。昼食後大阿原湿原に向けて出立。途中「首切清水」などという物騒な名前の清水がありましたが、飲めないと表示されていました。大阿原湿原に着いて、周囲2kmほどの遊歩道を右回りに一周しましたが
 白樺の木肌の色とつりあひて
   目覚むるやうなれんげつつじよ
でした。その後今来た道を引き返し、入笠山を迂回するコースを通って入笠湿原に戻りました。往路では気づきませんでしたが
 植ゑられしばかりと見ゆるヤナギラン
   ここもそのうち群生名所?

と詠いたくなった植生箇所なども見つけました。ゴンドラで麓駅まで下りたら15時を回っておりました。小宅リーダーがお住まいの羽村市が経営する自然休暇村を宿舎にお借りしましたが、とても立派な宿舎でした。

2日目:小雨が降っている中を7:50出発。8:15観音平に着いて登山準備に取り掛かりましたが、1台だけ先着のワゴン車が停まっているのを発見し、雨中の先発組があることを知りました。
 篠つける雨のただなかもくもくと山遊人ら頂きめざす
 イワカガミ下向きかげんに咲きてをり岩場の陰に色鮮やかに

 雨中でもありゆっくりと歩を進めたので、自分としては大分楽な登坂であり、息せききってと云う感じがなく結構小さな草花にも眼がいったように思いました。
 突つかれ踏みつけられてなほ耐へて樹の根は我に足場を与ふ
 それにしてもここでの行程では樹の根のお世話になりましたが、進行方向に伸びた根に足を載せて滑り、転倒しそうになることも一度や二度ではありませんでした。靴が根と根の間に挟まってなかなか抜けず、外すのに苦労したこともありました。
 編笠の頂きに立ち吹きなぐる雨の中でも証拠の一枚
 頂上を極はめし中のお一人は大正生まれ八十二歳

 頂上までおよそ4時間掛かりましたから、通常よりは多くの時間を要したと思いますが、息が切れずに登頂出来たという珍しい自分の記録となりました。雨は止まず頂上からは何も見えない状態だったのが、残念といえば残念なことではありました。樹木が生い茂る位の所まで下ってから、傘を差して立ったまま昼食を摂りました。
 ふふふのふ ふふふと続く偶然性高度計付き時計の表示
 押手川往きは空川今見れば水かさ多き川となりけり

 鉄砲水と云う言葉があって、降った雨水が一カ所に集まってくると大変な力を出し、作用点では何かと問題となって、大雨の被害が報告されています。ここでは被害となるようなものは見あたりませんが、相当の量が集まって岩をも穿つ勢いがありました。
 幾分か空は明るみ雲海のかなたに見ゆる富士の稜線
登った所へ下山したわけですが、往復で8時間掛かりました。駐車場から山の方を眺めやると恨めしいかな!編笠山の天辺が見えるでは有りませんか。いつの日にか再度挑戦したいと思ったことではありました。
それにしても、70歳に満たない若い者たちは「15年後にも登れるような身体にしたいものだ」と大先輩の強靭な体力に舌をまいたものでした。
この後、スパティオ小淵沢附属の「延命の湯」に入浴して汗と疲れを流し、前田さんは静岡へ向け、後の2台の車は八王子へ向けて走り、東京支部の6人は八王子駅で散会しました。

入笠山フラワー登山写真集 編笠山雨中登山写真集
参加者:
藤田 勳(19専原)、田崎 耕八(32学電)、矢野 睦男(32学原)小宅 仁(36学電)、 前田 勉(37学機)、兼子 八郎(38学電)、林 昭彦(特別会員)
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